ヤドカリの飼い方や育て方を紹介。貝殻を背負って歩く姿を見ると、ほのぼのして癒されるヤドカリの種類や生態、イソギンチャクとの関係とともに、脱皮や寿命、飼うのに必要な水槽や砂、水の換え方、えさや好きな食べ物など家庭での飼育方法を教えます。
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ヤドカリの飼い方として単独で飼育するときは、水槽は、30センチから45センチくらいの大きさが適当です。海水を調達できればベストですが、ない場合は人口海水の素を使用し、水槽の底に目の細かいサンゴ砂を敷き詰めます。砂は、ヤドカリの大きさの三倍くらいの量で、脱皮のときに水槽にぶつかって怪我をしないように、深めに敷き詰めてやります。水温は25℃くらいが適温です。ヤドカリは、基本的に雑食で、浜辺のお掃除屋さんの役割を果たしています。えさや食べ物としては人間の食事の食べ残しでもいいですが、魚貝類や海藻、苔など、ヤドカリ本来の生息環境にあるものを与えるのが、一番自然でしょう。ヤドカリの飼い方として水質の悪化を防ぐためには、水槽の水の交換が必要です。水の比重や水質があまりに急変すると、体調を崩してしまうので、交換時は慎重な調整が必要です。かといって、毎回、水交換に手間がかかると、そのうち、飼育を放棄したくなってしまいます。そこで、水槽の水を2,3日に、1リットルだけくみ出して、交換用の海水と換えると、水温も、比重も変わらず、無理なく水質のメンテナンスができます。底砂に溜まった老廃物は、3ヶ月に一度くらい、毒抜きサイフォンで吸い出すとよいでしょう。ヤドカリは、体の成長に合わせて貝殻を変えていきます。どうやら一匹一匹、住まいへのこだわりや好みがあるので、海辺の岩場で、出来るだけバラエティに富んだ大きさや形の貝殻を収集して、水槽に入れてやるとよいでしょう。また、脱皮を行うときの隠れ場所として、足がかりのよいカキ殻などを積み重ねておくとよいでしょう。複数のヤドカリを同じ水槽で飼っている場合は、けんかしたときなどに、身を守るため自ら手足を切ってしまうことがあります。そんな場合でも、ヤドカリは、トカゲと同じように脱皮して元通りになるので、心配ありません。
ヤドカリには、いろいろな種類があります。よく浜辺で見かけるヤドカリは、はさみの大きさで二種類に分けることができ生態も様々です。両方とも同じ大きさか、左側のはさみが大きいものは、ヤドカリ科、右側のはさみが大きいものは、ホンヤドカリ科に分類されます。中には、たこや大きい魚に貝殻ごと食べられてしまうことを防ぐため、貝殻やハサミに毒をもったイソギンチャクをつけているものもいます。イソギンチャクをはさみに付けるものには、トゲツノヤドカリがいます。貝殻に付けるものには、イボアシ・ケスジヤドカリなどがいます。貝殻にイソギンチャクを付けたヤドカリは、引越しのたびに、イソギンチャクを上手にはがしてつけかえます。また、貝殻を背負ってよちよち移動する姿のイメージがありますが、中には、貝殻には入らず、ゴカイが作った、岩にはりついた管の中に入いるカンザシヤドカリは、管がまっすぐなので、まっすぐな腹部をしています。ヤドカリの中には、成長すると陸上で生活するものもいます。琉球列島や宮古郡島など、暖かい南の島を中心に生息しているオカヤドカリは、特殊なえらを持っていて、乾燥に強いので、海辺の草むらや石の下で生活していて、オオナキオカやムラサキオカなど6種類の仲間がいます。飼育しやすいので、昔は縁日で売られていましたが、現在は、すべて天然記念物に指定されているので、許可を受けた人以外、捕獲は禁止されています。ヤドカリは、エビやカニと同様、十本の脚を持つ甲殻類です。実は、タラバガニはカニではなく、ヤドカリの仲間で、カニと同じように親も、卵から子供が孵るまでじっと卵を抱いています。ヤドカリは、はじめは、ミジンコのような形をしていて、何度も脱皮を繰り返しながら海中を浮遊しています。やがて、成虫になり、貝殻を背負って生活するようになってからも身体の成長に合わせて脱皮し続け、その都度、身体にフィットする新しい貝殻に宿替えします。ヤドカリの寿命は、長くて3,4年で、その一生は、引越しの連続といえるでしょう。
ヤドカリは、基本的に雑食です。飼い主が食べた後のご飯粒でも、えさになります。とはいえ、食べ残しのおかずやお菓子などを、飼育中にやみくもに与えるのも考えものです。ヤドカリは、海の生き物なので、海で獲れる魚や海藻類が、一番、性に合っています。海水浴などで、海に出掛けたときには、岩場に流れ着いたワカメや、付着したアオサを持ち帰り、水槽の中に入れてやりましょう。生の海藻は、水槽の中でかなり長持ちするので、重宝します。あまったら、真水で軽く洗って干しておくと、また使えます。干した海藻は長持ちしないので、少しずつ水槽に入れてやり、食べ残しは速やかに外に出しましょう。天然の海藻がないときは、食用の塩蔵わかめやモズクなどを塩抜きして与えます。ちなみに植物性のえさで最も好きな食べ物は、砂や小石についた天然のコケです。また、調理に使った魚類のあら、いか、たこの切れ端なども、えさにできます。ヤドカリを、他の魚と一緒の水槽で飼う場合は、魚用のえさの食べ残りを食べるので、えさをやる必要はありません。ヤドカリは、一緒に飼っている魚を、生きているうちに狙ったりはしませんが、死んだらえさにします。ヤドカリ同士で共食いはしませんが、死んだヤドカリをえさにすることはあります。また、脱皮したあとには、自分の抜け殻を食べてしまいます。天然のえさが手に入らないときは、水槽の底に沈むタイプの魚用のえさや、ザリガニやカニ用のえさを少量与えるとよいでしょう。与えすぎると、水槽の水質に影響します。人間と同じで、えさは、過剰に与えるより、必要最低限にして育てたほうが、しっかりしたヤドカリに育つようです。
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